皆川博子『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』ハヤカワ文庫JA

ネタバレ注意。

今回の舞台は18世紀アメリカ、独立戦争の攻防戦の最中に起こる連続不審死事件を描く、シリーズ第三長編。

筆力の怪物・皆川博子の地力を示す一大ロマンです。独立戦争を描く歴史小説として、その中での人種問題を描く社会派として、スパイ暗躍する冒険小説として、読み応えたっぷり。

事件の全体像が見えた後の展開がいまいちノれなかったというきらいはあるが、まあ力作ですわ。

評価はB-。