ネタバレ注意。
雑誌の取材班の周囲に連続する、虚実入り混じる「死」を描く長編。
旅情ミステリであり、下世話な色恋の絡むロマンス・ミステリであり、いろいろと課せられた制約を感じさせもするけど、それらもうまく取り入れられて、すごく雰囲気のある書きっぷり。さすがは皆川御大、という佳作ではあった。
メタフィクショナルな要素についてはいささか込み入っていて、なにもそこまでやらんでも…という感じだけど、それも反骨心の故でしょうか。さすがです。
評価はB-。
- 作者: 皆川博子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1986/12
- メディア: 文庫
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