横溝正史『仮面舞踏会』角川文庫

ネタバレ注意。

軽井沢で上流階級の間に起こる連続殺人を描く、金田一耕助シリーズの長編。

序盤の心中行とか、鳳千代子の華麗な遍歴とか、ストーリィのパーツには、面白い/読ませるものがあるのに、それらが堆積して600頁の長編になった時の印象は、ただひたすらに冗長。美沙の変貌なんかにも、予定調和以上のものを感じられませんでした。

しかし役立たずは心中すら食い止められんな…。

評価はC。