amazarashi 『令和二年、雨天決行』

10th EP。

仕事がなけりゃ 先立つは金
見捨てられた市井 令和二年
先は見えない 「けど大丈夫」
僕に嘘をつかせた 令和二年
(「令和二年」)

…こういう現実をしっかり歌ってくれるから好きだよ。流麗な鍵盤の印象的な佳曲として。

表題曲のアコースティックver.含めて八曲入り、満足度はフルアルバム並の充実の内容。前身バンドカメレオンライフ時代の代表曲「東京」も胸アツだし、amazarashi史上最もhiphopに接近した「曇天」も、舐達麻かよ!*1ってリリシズムが香ってるけど、個人的には「積み木」というフォーク・バラードが、また車内号泣絶唱セトリに加わってくれたのが嬉しい。

光が射し込んだ この部屋の片隅で
分かり合えたこと 幾つも無いんだけど
それでもそれらを 高く重ねようともがく
僕等 積み木で遊ぶ子供みたいに
(「積み木」)

…くっそ泣ける。

暗い絶望の叫びですら、白痴的な空虚に塗りつぶされてしまいそうな世相だけど、受け入れられないものを受け入れるなと、闘争の意思を灯し続けてくれる歌たち。やっぱ最高やでamazarashiはよ。

優しくすることもできる 傷つけることもできる
武器にも薬にもなるなら 僕はどちらを選ぶだろう
変わる 世界の隅っこで 分かつ 個々の小宇宙
繋がる術を持つ僕らの 心 応答せよ
(「令和二年」)

*1:《創作》《凡作》《音楽》のライムのとこだけか笑?