3rdEP。
このEPからは三曲。
2.「さくら」
ほんとにどうでもいい話だったかな ごめんな
amazarashi流の桜ソング。
サウンドはセンチメンタルでそれっぽいんだけど、実際は例によって東京での挫折の物語と、それに対する反骨を歌い上げるプロテスト・ソング。《踏みつけられたフライヤー》に桜の花弁を重ねる情景描写なんてハマりすぎて苦笑してしまうけど、こうした曲に描かれる物語(実話)がamazarashiというミュージシャンに特有の説得力を与えていることは疑いのないところ。
4.「ピアノ泥棒」
あのピアノ盗んで 弾きたいな取って置きの 自慢のクラシック・バラード
それを聴いたら 出て行ったあの娘も 落ちぶれちまった僕をきっと見直すはずさ
一転してこちらは完全な寓話調、巾着切りにまで身を窶したピアニストの、一夜の革命の物語。
タイトル通りにピアノを中心とした美しいアレンジと、エモーショナルなメロディに乗る完成度の高い寓話詞により、非常にキャッチーかつ感動的な名曲。
完成度高いと書きつつも冷静に聴けば、視点の設定が不安定とか、ラストの情景がクラシックではいまいち想像できない(むしろジャズとかの方がハマる)とかあるんだけど、そんなん関係なく押し切るだけの力のある楽曲だし、それが上でも書いたamazarashiの「物語」の説得力。そうした意味でも「無題」の正統的な系譜。
6.「この街で生きている」
あの時紅い夕焼け 戸惑う未来託して
誓った夢 理想も 今じゃガラクタみたいに
時の流れに 錆付いて
掉尾を飾るに相応しい一大バラード。
まったく衒いというものの存在しない、とてもまっすぐでおおらかな、友情とそれに後押しされた決意の歌です。
この曲の圧倒的な普遍性に関しては、もう何も語るべき言葉を持ち得ません。YouTubeにMV上がっててコメントに「国歌にしろ」って書いてる人いるんだけど、ホントそのぐらいだわ感想。
それでも 信じたいよ 何にも終わってないよ
知らん顔で過ぎてく 日々に 強がったりして
この街で生きている
…でもそれじゃエントリにならんからどうでもいいこと書くけど、俺がよくやる妄想に「卒業式で思い出を集めたスライドショーを編集上映して、取って置きのBGMで全員大号泣」ってのがあるんだけど、そのBGMが最近これになりました。それまでは高校の時1コ上の人たちが実際使ってた「空にまいあがれ」だったんだけど。
…ほんとにどうでもいい話だったかな ごめんな
- アーティスト: amazarashi
- 出版社/メーカー: SMAR
- 発売日: 2011/03/16
- メディア: CD
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