舟越美夏『人はなぜ人を殺したのか ポル・ポト派、語る』毎日新聞社

ネタバレ特になし。

共同通信社プノンペン支局長だった著者による、様々な形でポル・ポト派支配に関わった人々へのインタビュー集。

権力中枢にいた人は特に、自己欺瞞と正当化の発言が多く、そこに迫真性や主題を射抜くクリティシズムは感じられない。

こんな難題はしかし、こうして地道な集積を経て、そこから読む者がなんとか拾い出す営為を続けなければ、到底近づけもしないものだろう。

記録のみ。