恩田陸『夢違』角川文庫

ネタバレ注意。

夢を可視化・記録し、精神分析や心理療法に用いている近未来日本を描く、ファンタジック・ホラー・ミステリ。

なんとはなしに、もの寂しく、夢幻的な世界観というのは、企図した通りに演出できていると思う。でもその雰囲気だけ、という印象がどうしても拭えない小説だった。

ドビュッシーとか、御船千鶴子モチーフとか、ガジェットもセンスはいいけど、それぞれつまみ食いした感じで、いい印象はなかった。

評価はＣ。

夢違 (角川文庫)