『沈黙 -サイレンス-』

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切支丹弾圧下の長崎を舞台に、苛烈な弾圧と信仰の揺らぎを描く。

つーかキチジローよ、お前なんやねんw つって笑ってられる場合じゃないのに笑ってしまった。

しかし彼の体現する不条理、不可解性こそが、宗教、信仰というものの本質を衝いているのではないかと感じられる。「神の沈黙」という主題は、宗教というよりも、人間存在の根源にある悪を示すものとして思われてしまったから。マジでナチスをどうこう言えない国民の歴史。

「沼地」という表現も、現代日本にクリティカルでゲンナリしたな…。育ってないのは真っ当な政治文化だけどな。

とまれ160分間、息を呑んで見つめらざるを得ない、緊張感に満ちた名作でした。役者では特に塚本晋也がよかったなー。