『シティ・オブ・ゴッド』

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リオデジャネイロのスラムを舞台に、ストリート・チルドレンたちの血で血を洗う抗争を描く。
迫真的なカメラと、カットバックを多用したモダンな演出も奏功した、芸術性とエンタテインメント性を兼備したヴァイオレンス映画です。人種混合の、一様に無名の俳優たちも生き生きとした演技を見せていて、スラムに生きるストリート・チルドレンたちのキャラ立ちと、それらが混交したカオティックな状況を現出させていて、それを統合した監督の手腕も水際立ったものと評価できると思います。
ベネはめっちゃ好感度高いキャラだったけど、だからこそ絶対死ぬと思ったな…フェアウェルパーティの、点滅する照明の中での最期はベタだけど名シーン。一方でリトル・ゼがステーキに子供を殺させるシーンとか、あまりに容赦ないヴァイオレンス・シーンについては、スラムで能天気なガン・アクションしてるだけの映画ではないな、と痛ましくも感心しました。足撃たれた子供の泣き顔、映画観てて久々に顔を顰めてしまった。