amazarashi 「空に歌えば」

4thシングル。
表題曲はジャンプ・アニメのタイアップ。そういう先入観があるからか、よそいきの顔で整えた印象が勝って、個人的にはあまりアガれない曲だった。いかにもamazarashi的な鼓舞の言葉が並んでいてそれは魅力的だけど、だからこそこのぐらいの曲で《雨は上がっていた》とは唄って欲しくなかったというのが正直なところ。
その意味でc/w「たられば」もいかにもamazarashiらしいフォーク・バラードで、新鮮味という点には欠ける。それでもふと、《無い物ねだりの尽きない戯言》を吐き連ねて生きる人生に射す一条の光、存在の実感と肯定を歌うサビの説得力*1はさすがのもので、ああこれぞamazarashiだなあという安堵と感激に落涙の佳曲。個人的には《喜と楽だけで笑って生きていて それはきっと贅沢な事じゃない》のとこにも撃たれるけれど、聴く人それぞれに響くツボがあるんだろうと思わされる、普遍的な、懐の深い曲です。

空に歌えば

空に歌えば

*1:まあちょっと「僕が死のうと思ったのは」にカブってるけど…でもその都度完全に新しい表現なんて、ここまで一貫したアーティスト性に求めるべくもないよね。