『ヒトラー 最期の12日間』

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1945年4-5月、ベルリン市街地戦と地下指揮壕での動きを通して、ドイツ第三帝国の崩壊を描く戦争伝記映画。
ナチス関連はwiki辿って一日終える日が何日かあったぐらいには知ってるので、ほとんど既知の情報、エピソードをなぞる感じのストーリィだった。ゲッベルスはいくら唾棄しても足りないクソ野郎だったけれど、子供の毒殺シーンでそれが強く再認識された*1ぐらい。それにこの作品は各所で…個人的にはJリーグ関連で…字幕書き換えたネタ動画を散々見てもいるし。
ドラマとしてはトラウドゥルの行動原理がいまいち不明確だし、市街戦シーンもセットでいっぱいいっぱいで、特殊効果まで予算回らなかったって感じに見え、いろんなところ、いろんな意味で限界の見える映画ではある。しかし地下指揮壕の密室での閉塞的な人間ドラマは、作品の人類史的な価値、使命感を負って充実した俳優陣の演技で見所たっぷり。ブルーノ・ガンツは圧巻の名演、アレクサンドラ・マリア・ララもむくつけき親衛隊の連中の中に、当然ながらそれは際立つ存在感です。ヒムラーゲッベルスも似てたし、キャストに関してはさすが本国たる安定感でした。
しかし例のシーンで笑ってまうかと思ったけど、「チキショウめ!」のとこもあんま気にならんかったな。

*1:史実はよく分からないらしいけど、作中ではとにかく、偉そうなこと言ってないでてめえで手下せや!と思いました。