泡坂妻夫『砂のアラベスク』文春文庫

ネタバレ一応注意。
恋愛ミステリ四編の短編集。
異国情緒豊かな表題作はプロットもキレイにまとまっていて、お、こいつはいいもん読んだな、という感じだったんだけど、それ以降の作はなんだか情痴モノの臭みが強くなってきて、正直どんどんテンション落ちた。「ソンブラの愛」まではエキゾチズムで読めたけど、現代日本が舞台になるとキツい…。
人工的な本格作品のイメージが強く、直木賞って経歴に違和感あったんだけど、確かにこういう作品は渡辺淳一が喜びそう…俺はあんまり喜ばないよ。
評価はB−。