ネタバレ注意。
空海を探偵役に据えた歴史ミステリで、中心的な題材は「薬子の乱」。
今回はギャグ要素を抑えめに、マジメに歴史ミステリしてるけど、そうすると描写の簡素さ、小説としての貧しさが強調されてしまう印象。正直読んでて、何も愉しくなかったわ。
「かたみ歌」という中心的なプロットは面白いとは思うけど、もっと演出のやりようがあるだろう。大仏消失だの嵐山消失だの、それ以外の小さいトリックは、正直ない方がマシってレベル。
あとどうでもいいけど、会話文に要らん合いの手が多い気がするなー。これで行数=原稿料稼いでんちゃうかって勘繰ってしまう。
評価はC。
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2008/07/24
- メディア: 文庫
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