山田正紀『氷雨』ハルキ文庫

ネタバレ注意。
借金から逃げ回ってた主人公が、別れて暮らしていた妻子を交通事故で亡くすところから始まるサスペンス。
なかなかテンポ感もよくて、街のうらぶれた雰囲気や、その「底」に蠢く人々の悲哀*1も感じられて、読ませる小説ではある。
しかしまあ…いかんせん暗すぎるw 読んでてひたすら気が滅入ります。ラストに救いは待ってないけど、とりあえず終わってくれたことが俺にとっての救いだったわ。
「篠婆」シリーズだったか、ノベルスでこういう暗い世界観のシリーズ展開してた気がするけど、文庫化の気配ないよね。そういう意味でもいろいろと暗いね…。
評価はC。

氷雨 (ハルキ文庫)

氷雨 (ハルキ文庫)

*1:悪徳刑事が入れあげてるヘルス嬢とやらはもっと絡んでくるかと思ったな…。