Cocco 『パ・ド・ブレ』

6曲入EP。
言葉数も少なくてシンプルな詞に、メロディもアレンジも大仰なスケールを排した歌曲集。
そんな中で際立つのは、やはり無二のヴォーカルの力。業の深さと純粋さ、包容力と繊細さを同時に感じさせる唄い手としての表現、特にシンプルな「花明り」「ゆりかごのうた」ではそれが前面に立って聴き入らせる、その吸引力にさすがのものがあります。
ナチュラル・ボーン・アーティストゆえの諸々の厄介事があるのはやっぱり変わらないみたいだけど、こうやってマイペースに歌を届けてくれたらそれが何よりです。でもここ最近の作品は明るくてあたたかくて、こういう世界をCoccoが大事にしてくれていればいいなあと思います。

パ・ド・ブレ

パ・ド・ブレ