森達也『東京番外地』新潮文庫

ネタバレ特になし。
新潮45連載、東京の「異界」街歩き、その感応の記録。
なんとも説明し難いんだけど、理屈抜きの部分で、俺はこの人の書くものが好きだなーと思う。題材の採り方もそうだけど、そこに立ち入る中での自分の晒し方、その寄る辺なさになんともいえない共感をおぼえてしまうところがある。
場ごとに批評や結論めいたものがあるわけでもないし、全体のトーンも統一されていないけど、それでも森達也という作家の記名性の高さ、オリジナリティにおいて期待を裏切らない。
『A』とかも、早いとこ観とかなと思ってはいる。
評価はB。

東京番外地 (新潮文庫)

東京番外地 (新潮文庫)