ネタバレ注意。
乙一の長編第一作。
もちろんホラー味が濃厚ではあるが、終盤のサプライズ、どんでん返し展開のカタルシスにも見所があります。
その手際の鮮やかさと共に、ホームドラマ的なハートウォーム、他の作品にも見られるので感覚的に「得意」なのであろう視覚異常表現とそれによる語り、長編第一作に際して気合を入れて、ちゃんと形にした、という力作と評価できると思います。
あとがきでまた自嘲芸を見せているけれど、この作品に関しては微笑ましい含羞でありましょう。
評価はB−。
- 作者: 乙一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/05/20
- メディア: 文庫
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