ネタバレ注意。
明治の岡山、瞽女屋敷に住まう女たちを襲う恐怖を描いた土俗ホラー。
坂東眞砂子作品でも印象の深かった「瞽女」というモチーフ、やはり女の情念、そこから生起する恐怖というものを描くには、とても好適の素材と見えます。
ただこの作品、特に終盤に関しては、ちょっと力技過ぎて、精緻を欠く印象がありました。テーマ設定と語り口の巧さはさすがの岩井ホラーだけど、それだけで押し切られてしまったようで。
鳥肌が立つというよりは、ちょっと滑稽味がかってしまっているのは、それが狙いなのかもしれませんが。
評価はC+。
- 作者: 岩井志麻子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/10/17
- メディア: 文庫
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