THA BLUE HERB "4th ALBUM 『TOTAL』 RELEASE TOUR"

2012.6.27@名古屋クラブクアトロ
もはや当然のごとく、伝説の一つに数えられる夜となりました。
音源だってのめり込んで聴き倒して、これまでのライヴだってそれぞれが至高だと思ってきたのに、それらを凌駕して感じられるその圧倒的なクオリティ。常に感動がそれまでの最高地点で更新される、そのことをさして伝説と言う以外に何と呼びましょう。
もちろん『TOTAL』の楽曲を中心としながら、合間に差し挟まれる「間違いない」クラシックの数々。それらはまた更新されたアレンジと共に、最新楽曲と絡みながら、楽曲相互のレベルで干渉して高め合い、また大きなライヴの枠組みにおいて、新たな、この夜だけの物語を作りだしていました。
一曲一曲に研ぎ澄まされた集中力と表現の冴え。ライヴ全体の起伏と物語とヴァイブス。これだけの完成度を持った表現を、ジャンルを問わずあらゆる表現活動を通して、僕は体験したことがありません。研ぎ澄まされ、深められ、そして何より開かれ続ける、彼らの表現の場に立ち会えていることを、僕はとても幸せに思います。
まさか聴けると思わなかった「あかり from here」や「智慧の輪」に嬉しい驚き、それぞれのアルバムのベスト曲である「BOSSIZM」「STILL STANDING IN THE BOG」「TENDERLY」、ライヴ鉄板「未来は俺等の手の中」「THE WAY HOPE GOES」あたり、聴きたかった曲がほぼすべて聴けたことも深い満足感をもたらしています。「ILL-BEATNIK」なんかも、スピーチやフリースタイルにその片鱗が聴けたりしたし。
でもやはりベストは、「THE WAY HOPE GOES」から無限の高揚感を宿した新アレンジの「MOTIVATION」を経て、本編の終わりに鳴った「BRIGHTER」の、その肯定性の力強い美しさにありました。「RIGHT ON」はもう、終わっちゃうと思って若干寂しくなってたし。
とにかく「間違いない」、素晴らしい夜でした。また、ひとりのgood music junkieとして、伝説と呼ばれる夜に立ち会いたいと思います。とりあえず暫くは、なにかにつけて「馬鹿だぜ!」って言おう。昔、なにかにつけて「OK余裕」って言ってたみたいに。
セットリスト(順不同):INTO RAW , WE CAN... , EVERYDAY NEW DAWN , MAINLINE , 北風(WIND FOR WIN) , AME NI MO MAKEZ , STILL RAINING,STILL WINNING , SATURDAY NIGHT,SUNDAY MORNING&AFTERNOON(1) , THA NORCE FACE , RUN 2 YOU , BOSSIZM , SUPA STUPID , STOICIZM , STILL STANDING IN THE BOG , GET READY , TENDERLY , BROTHER , あかり from here , 智慧の輪 , HEADS UP , UNFORGIVEN , LOST IN MUSIC BUISINESS , 未来は俺等の手の中 , THE WAY HOPE GOES , MOTIVATION , BRIGHTER , SATURDAY NIGHT,SUNDAY MORNING&AFTERNOON(2) EN.RIGHT ON