永井するみ『天使などいない』光文社文庫

ネタバレ特になし。
ワーキング・ウーマンを主人公にした短編集。
若干性急だったり、味わいに欠けたり、永井するみに期待するところのものとしては凡庸な印象の作品が多かった。
ただ芸術が絡んでくると彩りが出てくるよね。その意味では「銀の墨」(書道)、「落花」(絵画)、「振り返りもしない」(写真)といったあたりは印象がよかった。さすがは経歴に東京芸大の文字が輝いてるだけのことはある。
しかし吉田伸子って人は、見事に毒にも薬にもならない解説書くね。
評価はC。

天使などいない (光文社文庫)

天使などいない (光文社文庫)