『ゴースト もういちど抱きしめたい』

2010.11.20@ミッドランドスクエアシネマ
主演:樹木希林。以上。
…つって感想を終わらせてもいいように思いましたが、一応書きます。
特に前半三十分は苦痛でした。性急で拙い脚本と凡庸を極める演出、インストゥルメンタルではあまりに甘く、平井堅のヴォーカルが入れば見事に浮き上がる音楽。韓流ファン狙いの国産メロドラマ、客層そのままの「そうしたもの」として捉えても、あまりにレベルは低いと思いました。
樹木希林の怪演が始まってからはまあ顔を覆うようなこともなく観ていられました*1。しかしそれが果たしてこの映画に本質的かと言われれば決してそんなことはありません。むしろ悪ノリの部類。
キャストに関しては、ソン・スンホンも印象がよかったし*2松嶋菜々子に関してもクライマックスの夢のシーンはさすがだと思ったのでなんだか可哀相でした。特に後者はスタイリストも酷いと思う。
恋愛映画であるはずなのに、その恋愛部分がまったくおざなりなのはいかがなものか。根本的にはそういうロマンティックな部分での、乙女的な不満です。

*1:一部子役に対するあざとすぎる演出を除く。

*2:みんな小泉孝太郎じゃダメなの? とは問いたかったが。