永井するみ『ボランティア・スピリット』光文社文庫

ネタバレ注意。
ボランティア運営の日本語学校を舞台にした連作短編集。
本当に短く、スイスイ進む話が多くてストレスフリーな本だった。
だけどその分、各編の要所要所でロジックや展開に飛躍と省略が散見されて。それらは「連作」のオチとして処理されるものだと期待して読んでたら*1、放りっぱなしの肩すかしでした。なんだよ、じゃあサロシュは完全に厭な奴じゃんw
ベストは「誰に恋すればいい?」かな。不覚にも騙されたけど…でもコレ、伏線ねーな。
あとはなんだ、『日本人の知らない日本語』の後に出てたら、もっとディテール充実させてたかもね。まあ、これはこれでいいんだけど。
評価はC+。

ボランティア・スピリット (光文社文庫)

ボランティア・スピリット (光文社文庫)

*1:ラスト「言葉にならない」だけ分量多いし。