村瀬継弥『着流し探偵事件帖 白いブランコの鎮魂曲』富士見ミステリー文庫

ネタバレ一応注意。
いや、別にね、コメントすることも別にないんだけどさ。こんなん本にして売るなってマジで。んで新刊で買うなって俺。
本筋は無視して、ちょっと面白かった文章をメモしておきます。

 ふと、自分の脳は、梅酒の梅の実のようなものだなと思った。美樹への思いに、どっぷりと漬かっているからだ。ここのまま、いつまで漬かり続けるんだろう。
(188p、原文ママ

…電車ん中で吹いてまったがやw
もう一節。

 そして予定通り、六時から会食が始まった。文芸部員が六名、僕たち梅田川高校のメンバーが四名、先生一名、作家一名の、合計十二名の参加だった。
 さっそく各自で、手巻き寿司を作りながら、食べ始めた。海苔だけは、品質にこだわったようで、香ばしくてパリパリとしていて、酢飯と食べると、とてもおいしかった。
(45-46p)

この作文調の美文! 教員兼業の面目躍如か!
他にも「〜と思った。」的な文章がやたらと多いです。何科の先生なんだか知りませんが、国語科だったら教わりたくないですね。
しかしそれ以前に、小説としてのカリカチュアとはいえ、「いい人」「悪い人」なんて単純な二元論で人間を語ってしまうような人から、僕は教育を受けたいとは思いません。
…小説のことだけ書けばいいようなものですけど、あまりに酷いのでついつい。
評価はD。