ダ・ヴィンチ編集部(編)『君へ。 つたえたい気持ち三十七話』メディアファクトリー

ネタバレ特になし。
ダ・ヴィンチの確か表紙裏にあった連載。日本テレコムとのタイアップ企画らしく、電話、FAX、インターネットなんかの「通信」にまつわるエッセィ、ショートショートを人気作家に書かせてある。
そんなゆるい縛りなので、最近メールやホームページを始めてこんなことがあったとか、昔電話やFAXにこんな「深イイ」思い出があります、みたいな、ぶっちゃけ「どうでもいいわ」なものが多いです。
そんな中、最も本質的で逆説をも備えたベスト・エピソードをもってきた江國香織「そばにいてくれた?」と、感動的なショートショートに仕上がっている田口ランディ「モーニング・コール」の二編は良い印象が残りました。一方であからさまに感動を演出しようとしていた重松清「朝日が向かっています」は寒かった。うまいこと言おうとしちゃって。
…なんだろうな、この違い。
評価はC。