『やまとなでしこ』

少しずつ観ていたDVDです。
月9ですね、月9。リアルタイムで放送の頃は、もうほとんどTVドラマというものに興味を持っていませんでしたが。
ラブ・コメディとして観た場合、題材とその処理は真っ当にできていると思います。ただ全十一話は長すぎて、間延びしている部分も目立ちます。一方で欧介と桜子が「再び惹かれ合う」経緯はもっと濃密に描写してもいいのではないかと思ったし、雪子や真理子など女性陣に関して、さらに伏線を絡ませて欧介の人物像を掘り下げる余地はあったように思いますが。
メイン・キャストの二人はさすがの仕事をしていると思いました。特に九話バス停のシーン、最終十一話ハイライトのキャンパスでのシーンは、ともすれば単純な脚本以上の、感情と物語を表現できているように感じます。一方で脚本がよかったのは、同じく十一話、壮行会終了後の若葉かな。あんまり好きになれないキャラクタだけども…。
でもだからこそ、ぶっちゃけて言えば「ワキ」、枝葉末節の部分で足が引っ張られているように思われたのは残念でした。特に筧利夫関連がまったく邪魔だと思う。大声出して派手な動きさせとけば面白いだろ的な演出が、多分それを煽ってしまうポテンシャルのある俳優を起用したがゆえに、なお一層鼻について仕方がなかったです。奈美のまったく正体不明な造形も併せて、寒いカップルでしたわ。
一方、この作品での東幹久は完全なブレイクスルーを果たしていると思いますw ハマりすぎw キャラクタとの幸福な出会いでしたね。しかしその後俳優としての活躍をあまり目にしないので、まあ応用範囲が狭すぎたというところなのでしょう。

やまとなでしこ DVD-BOX

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