お借りしました。
めちゃくちゃよかったです。これに比べたら正直、『かの人や月』だって露払いだわ。
登場人物が少しずつ重なり合い、また時系列を行き来しながら描かれる青春・恋愛群像劇。
ネーム的な評価をすれば、コミカルな表現とリリカルな表現の配分が絶妙で、それは俺のいつもの嗜好なのだけれど、この作品に関してはそれ以前、単純に心理描写が抜群に巧いと思う。ACT6、ロクの≪犬はなんの病気だろう≫のひとことは天才的だと思う。実はこの後の巻ももう読んでて、半分で区切ってアップしようと思ってるから書かないけど、次の巻でロクはさらに天才的なセリフを吐きます。大好きですこのコ。
物語はどんどん深まっていく。ACT6は顔歪めて泣いたけど、ACT4でマヤを振り返ったカンナもマジにせつなかったな。そして登場人物が皆いとおしい。ロクは特別に好きだけど、カンナもマヤも、亜衣もキヨも梶間も、瑞希も一恵も三千花もな。
…あ、なっちは無理なのと、ハルタの真価はこの先だわ。
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