『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』

@109シネマズ名古屋
観てきました。エヴァ観るのは旧劇場版以来かな…当時中3?
評判通り、めちゃくちゃ面白かったですよ。作画・演出面でのブラッシュアップにも圧倒されましたし(一層気持ちの悪い動きをしていました)、異常なテンポ感のストーリィ展開(「アスカ、来日」から「男の戰い」まで入れちゃったんだよ)にも、TV版との相違(「よかったね、トウジ」なんて言えない)を含めて翻弄されまくりました。
絶対『Q』も観ると思うし、そもそも『序』も観てないし、新キャラ(よかった)や相違点の細かい部分について語るのはそれからにしようと思うので、ちょっと気づいた点についてだけ。総括なんて無理だし。
それは「手」についての描写なんですよ。作中、シンジが自分の手を見下ろすシーンが印象的です。加持の畑で土に汚れた手。あるいは使徒エヴァ僚機の体液に汚れた手。またストーリィの中でことに印象深い、レイの(あるいはアスカの)慣れない包丁で傷ついた手、巻かれた絆創膏。そしてラスト、使徒に取り込まれたレイに、懸命に伸ばし続けられたシンジの「手」。
意識的に同じカットにしている部分もあると思うのですが、それはかつてアスカを汚して精液に塗れた「手」であり、首を絞めた「手」であるわけです。「最低だ、俺って」、「気持ち、悪い…」、言ってしまえば「前作」におけるそれはディスコミュニケーションや断絶そのものであったわけですが、「今作」におけるそれは真逆のベクトルを予感させるなあと思った次第。かつて中坊だった俺は「まごころを、君に」におけるそうした表現をラディカルだと思って歓迎していたけれど、今は新たな表現をこそ喜びたいと、そう思いました。いや、ひっくり返される可能性は否定できませんがw
TV版に沿うなら、もうエピソードらしいエピソードは「涙」と「最後のシ者」しか残っていませんね(しかも前者は流れ的に捨象される気がする)。月面でエヴァに座ってんの見た時は笑ってしまったけど、カヲル君はますます美しくかっこよかったので、まずはそのご活躍にwktkすることにします。どんな風に幸せにしてくれるものでしょうか。