待ちわびたぜ。
前巻から引き続いた「交感」の描写も、そのあたたかさとコミカルさで、至上の癒しをくれる。また意外と気合いの入った将棋啓蒙要素も、作者の題材への愛着が見てとれて愉しい。
でも一番の見どころはやはり、はじめて将棋の「実戦」が描かれる連戦と、その過程での零の心情描写を通じた、「業」の描き方だろう。荒々しい画面構成が、「獣」の似姿として、一流の詩的モノローグを演出する。読者の指よ汚れろとばかりに。
以降の展開が楽しみというか怖いというか。むしろ怖いほど楽しみというか。
あとあかりさんをもっと出してください。加えて望むとすればそれだけです。
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/11/28
- メディア: コミック
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