ネタバレ一応注意。
なんかどっかで読んだような話だなーと思って。したらアレだ。中島らもだ。超能力者が殺し合う話は『ガダラの豚』だったか『空のオルゴール』だったか。前者は呪術師で後者は奇術師だったような気もするが。まあオリジナリティを云々するつもりはなくて、ライトでユーモアのある筆致が好みだったよ、という話です。中島らもも大好きです。
という、軽いタッチでコメディライクに読ませる宗教戦争小説・ボーイミーツガールフレイヴァですが、ラストの悲哀や、要所要所に絡ませてくる、ジャパニーズ・パンク勃興期のバンドたちへの憧憬と、さすがセンチメントの使い方を心得た作家・オーケンです。良質です。エッセィの時も思ったけど、こういうセンスこそ、なによりの持ち味なのだな。
評価はB。
- 作者: 大槻ケンヂ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1993/04
- メディア: 文庫
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追記。あった。