ネタバレ一応注意。
雑文集。エッセィあり、ブックレビューあり、ディスクレビューあり。
一番感心したのはエッセィで、やっぱちゃんとユーモアセンスのある人が書くとしっかり面白いもん仕上げてくるなあ、と当たり前のことを実感。
特に「大槻ABC」のシリーズはいい。基本的にはヰタ・セクスアリスなんだけど、哀切な恋愛小説として成立してるし、青春小説的汁感とセンチメントもあって、見事な総合文芸作品だ。「バンドブーム」という特殊な「青春の終わり」だけではなく、ごく普通のそれを描かせても面白い、作家としての実力の証明だと思う。
水道橋博士による解説も愛に満ちていい感じだった。
評価はB。
- 作者: 大槻ケンヂ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/04
- メディア: 文庫
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