町田康『猫にかまけて』講談社文庫

ネタバレ注意。

愛猫との生活を描くペット・エッセィ。

スピンクシリーズがそうだったから、のほほんと笑えるものかと思ってたら、なんだよこれ哀切じゃねえか…。特にヘッケのお話は、写真がまた可憐の一語が説得力ある素敵なものだけに、いっそう胸に迫るものがあります。

命と共に生きるということが、必然としてもたらす哀しみを実感させてくれる、「愛(かな)し」みの一冊。

評価はB。