『道』

名作鑑賞会。
観たい映画リストにメモっていたこちら、後輩が頼んでもいないのに貸してくれました。
粗暴な旅芸人の男・ザンパノと、助手として買われた白痴の女・ジェルソミーナの旅物語。
睡眠覚悟での鑑賞でしたが、あまり眠くはなりませんでした。モノクロでアテレコ丸出しだけど、不思議とそう古臭い印象はありません。くるくると変わるジェルソミーナのピュアな表情は確かに魅力的ですが、聞いたらフェリーニの奥さんだそうで、映画の着想の多くを彼女との私生活から得た、的なことをノロケていらっしゃいました。さもありなん。
哀しみの深い映画です。映画史上最も有名な主題歌を「ゴッドファーザー 愛のテーマ」と争うであろう「ジェルソミーナ」は、確かにロマンティックかつ哀切な主題を、繰り返し繰り返し物語に添えていました。その音楽演出が若干古いなとは思いましたが、まあ名曲でしょう。「愛のテーマ」に相応しいのは、むしろこっちなのでは、なんてことも思ったりしました。なんと作曲者は同一だそうで、ニーノ・ロータという人は多分、映画音楽…というか映画主題歌作曲における最大の偉人でしょうね。
あと貸してもらった版は淀川長治の解説映像が収録されているのですが、発端から結末までコンパクトに全部喋っちゃってて笑いました。「ネタバレ注意」書いとかな。

道【淀川長治解説映像付き】 [DVD]

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