ネタバレ一応注意。
猫に意識を憑依させることができる少年を主人公にした、ジュブナイル・ミステリ。
確かな小説手腕で安定して読ませるが、ややヒネリが物足りない感があった。オチが早い段階で分かってしまったが、久美子の存在感がその割に物足りなかったので、半信半疑だったりも。
この作家の本領を考えれば、もっとグロく人間心理を描いたアンファン・テリブルでも読みたかった気がするが。しかし聡明で健気な主人公は真逆のキャラ立てだったし、めずらしく単純に愚かしい女子児童たちには荷が重かったな。
作品の評価はC+。
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/04/28
- メディア: 単行本
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