3篇収録の短編集。
前々から好きな感じの絵だと思って気になっていた作家ではありました。実際読むのは初めてでしたが、コマ割なんかも上手だし、センスのあるいい作画だと思います。
①「積極」は、巻末に置かれた短歌からこのプロット思いついた時点で勝ちだと思った。あたたかい感情に涙。主人公がどうにも好きになれないんだけど、厭な部分の造型・描写も上手だと思う。
②「スパイラルホリデイ」は愉快な群像劇。登場人物がみんなキュートでいとおしい。珠々子さんという中心人物がややベタなのが気になるが。見開きに笑いました。
③「風の道」は倦怠を扱った小品の趣。過去での台詞の処理など、作法を知ってる作家だな、という印象でした。「もったいなかったんだもん」つってな。
- 作者: 谷川史子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/10/19
- メディア: コミック
- 購入: 10人 クリック: 79回
- この商品を含むブログ (135件) を見る