森博嗣『神様が殺してくれる Dieu aime Lion』幻冬舎文庫

ネタバレ注意。

異常な美しさを持つ青年・リオンを中心に、ヨーロッパからアジアへと世界を巡る連続殺人劇を描く長編。

スマートにまとまって、トリッキィな味付けがされた佳編。作者らしい透明感と詩情が、美しく謎めいた世界の中で玩味できる。

真相については、そりゃこのキャラこの扱いにするしかないよな、という感じではあるけれど…しかしそれにしたって、萩尾先生のネタバレ解説は無邪気すぎると思います。まあ、特にこの作品には大きく影響を与えたであろう天才の御業では仕方あるまい…。

評価はB-。