近藤史恵『天使はモップを持って』文春文庫

ネタバレ注意。

あるオフィスに起きる「日常の謎」を、清掃スタッフのキリコ嬢が解き明かす連作。

やっぱオフィスものは読みたくないんだよな…って拒否反応と、視点人物・大介のキャラのヌルさ…《いちばん最初に季節を運んでくるのは女の子だと思う。》(83p)じゃねーよ…もあって、本来なら気に入らないだろうシリーズなのだけど、そのあたりはキリコ嬢の爽やかさでプラマイゼロに。大介にはもったいねーよ。

特に「ロッカールームのひよこ」は、ホワイダニットとしても、ラストのシニカルさにおいても、見所のある好編。再読の気がするが、憶えてないもんだな…。

評価はC(再読)。