『ブロークバック・マウンテン』

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二人のカウボーイの、出会いからその後の二十年を描く恋愛映画。

自然描写が雄大で美しいこと、カントリィ音楽が心地いいこと、終盤の心情描写がせつないこと、ヒース・レジャーの老け芝居がシブいこと、女優陣*1が魅力的なこと。

そうした感興がないわけではなかったけど、イニスとジャックがまったく素敵に思えず、当然として本筋であるはずの二人の交情にも心が動かされなかったので、ずっとなんかモヤモヤした不満を抱えて観てました。特にジャック…ジェイク・ギレンホールというアクタの魅力が分からなかったわ。

マイノリティとしての苦しみを多く内面的な問題にとどめたのはアプローチとして理解できるけど、それが主人公たちに対する感情移入を妨げたことも否めないのでは、と思う。偏見なんて当然ないつもりだけど、この作品に感じる距離感は、いろいろと考えてしまうね。

*1:インディ系の映画でのミシェル・ウィリアムズは卓抜よね。アン・ハサウェイも珍しくゴージャスなエロさだった。