宮部みゆき『R.P.G.』集英社文庫

ネタバレ注意。
ある中年サラリーマンの刺殺事件と、彼がネット上に築いていた疑似家族が絡むミステリ。
マジックミラーで隔てられた取調室、という密室空間に展開される謎と人間ドラマの吸引力は、いつもこんな言ばっかだけど、さすが国民作家というべきリーダビリティです。
ネットを介在させた主題、メイン・プロットは納得性こそ高いけれど、今読むとかなり時代がかったものになってしまっている印象はある。ミステリ戯曲を志向しただけあって、舞台劇にでもしたら面白そうだけど、脚色うまくやらないとキツいかもな…。
評価はB−。

R.P.G. (集英社文庫)

R.P.G. (集英社文庫)