『ブギーナイツ』

DVD。
70〜80年代の映画業界を舞台に、ポルノ・スターとして成り上がる青年の栄光と転落を描くブラック・コメディ。
『マグノリア』とはちょっと近いのかもだけど、『ゼア・ウィルビー・ブラッド』『ザ・マスター』という直近で観たポール・トーマス・アンダーソン作品の印象…土っぽく骨太な表現主義…とは大きく異なり、サイケで狂騒的な作品です。
ストーリィはギョーカイものお決まりの栄光と転落、キャラクタにも取り立てて深みのある造形ではないけど、全体としてはエネルギッシュでテンポもよく、退屈せずに観ることはできます。
監督に持ってたイメージも覆されたし、ジュリアン・ムーアを初めていい女優じゃんと思ったり、フィリップ・シーモア・ホフマンの出オチ的なキモさも今となっては貴重で、いろいろな新鮮さが味わえるけど、W.H.メイシーの情けなさだけは相変わらず鉄板で、いとおしかったです。

ブギーナイツ [DVD]

ブギーナイツ [DVD]