ネタバレ一応注意。
この時系列全集の、小説作品としては最終巻。
少年ものともこれでオサラバかと思うと、比較的心穏やかに読めた。まったく名残惜しくはないが。
「おれは二十面相だ!」における「真珠のぞう」消失のトリックは無理筋どころか物理法則を無視してるとしか思えないとか、いろいろ言いたいことはあるけどもはやどうでもいい。
「妖星人R」は、幻魔科学SFじみた冒頭の雰囲気だけは期待させたのだけど、カニ怪人とかって(不)愉快なのがゾロゾロ出てきたりしてカオティックだった。少年ものの中でもバカバカしさでは随一だけど、これが最後期の、ほとんど最後の小説って考えるとその悲哀に胸が詰まる。
…カニ怪人って。
評価はC。
- 作者: 江戸川乱歩
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/07/12
- メディア: 文庫
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