江戸川乱歩『江戸川乱歩全集 第28巻 探偵小説四十年(上)』光文社文庫

ネタバレ特になし。
年代順の回顧録。デビュー以前から昭和12年まで。
自身のこと、探偵小説界隈のこと、物故者の回顧、細密な記録で史的価値は高いだろう。自虐キャラの愛らしさも変わらず。
やはり冗長のきらいはあるが、宇野浩二が居留守使われた後の手紙優しくて泣けるとか、『陰獣』のメタ・プロット無自覚だったんかい! とか、いろいろと発見はある。大須ホテル「押絵と旅する男」便所廃棄事件も、日本探偵小説史の一大事件ながら…爆笑。
評価はC。

江戸川乱歩全集 第28巻 探偵小説四十年(上) (光文社文庫)

江戸川乱歩全集 第28巻 探偵小説四十年(上) (光文社文庫)