ネタバレ注意。
黄道十二星座とギリシャ神話をモチーフにしたシリーズ短編集の第二弾。
前作は非常に高く評価しましたが、こちらはやはり続編の宿命、あるいはそうした先入観、あるいは高くなってしまったハードル、いずれのためにせよ、一段落ちる印象が否めませんでした。
ロジックよりプロット先行というか、プロットの魅力をロジックで十全に操ることができていないのかなと。後半三作なんかは特に。
表題作を筆頭に、カジュアルかつスリリングで質の高い本格が並んで知的興奮は充分に味わえるし、クレバーな展開や「[水瓶座]ガニュメデスの骸」のキャラ設定*1に見られる遊び心など、エンタテインメント小説としても隙がないけど、法月だからこそ要求はもっと高くなってしまうな。
これで十二宮は完結してしまったけど、次は蛇遣座で長編とか、どうだろね。
評価はB。
犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題 (カッパ・ノベルス)
- 作者: 法月綸太郎
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