C.フレムリン/押田由起(訳)『夜明け前の時』創元推理文庫

ネタバレ注意。
なんだろう、「ホーム・サスペンス」かな。コージィではない…と思う。
三子持ちの主婦が、「謎の下宿人」と育児ストレスに悩まされるお話…って、あらすじ書いてるだけでもつまらなそうだけど、実際つまらなかった。
サスペンスの主軸が「謎の下宿人」の思惑とその狂気にある割に、存在感が希薄で全然怖くない。たとえそれが恐怖の対象を直接的に描かず、搦め手の策謀からじわじわと染みだしてくるようなサスペンス手法だとしても、だ。その暴露も「日記の盗み読み」によるものといたって安直で、完成度が低い。
…あと、酷いのは旦那のキャラ。なんだこの小人物は。
評価はC−。

夜明け前の時 (創元推理文庫)

夜明け前の時 (創元推理文庫)