石川真介『尾張路殺人哀歌』光文社文庫

ネタバレ特になし。
この作家もようやく残りあと二冊まで来ました。そう考えるとなんか寂しいような気も…いや、ないない。
でもコレは、今まで読んだ中では一番マシだったかな。交通事故（またかよ）とか臓器移植とか、社会派気取りの薄っぺらさがムカつくし、登場人物の心理は相変わらず不可解にトビまくりだし、アリバイトリックもまったく評価に値するものではないし、解説ではやっぱり学閥の交友関係wに触れないといけないみたいだし、と気に入らない部分は枚挙に暇がないけれども、一冊の本としての不快感はこれまでの諸作よりだいぶ下だった。
…慣れたのかもしれない、なんて考えるのはいかにも厭だけれど。いや、ないない。
評価はＣ。

尾張路殺人哀歌 (光文社文庫)