石川真介『美濃路殺人悲愁』光文社文庫

ネタバレ注意。
石川真介ラスト!*1 やったー! …つっても達成感なんて微塵もなくて、ただ虚しさだけが募る不幸な読書。
今回も相変わらず、悪い意味で奇天烈な怪駄作となっております。意味分かんねーこいつ。
とりあえず≪音爆弾≫と、≪「ひえええ、怖い、怖い、怖いわあ」≫(219p)ってセリフは冷笑が声に出てしまいました。
あと、

 唇を奪ったあの男は、見かけこそ下品で無教養だったけれど、今になって思い返してみれば、不快な臭気とか猥雑な感触は少しもなかった。二つの胸の隆起をつかまれ唇を合わせられても、嫌悪感などさらさらなかった。
 優しく、思いやりに満ちていたのである。
(66p)

とかいうとこ、心底気持ち悪い。こんな文章を書ける精神が、不快な臭気を発して猥雑そのものだと思いますけどね。
いよいよ東大の先生まで解説に持ち出して、学閥自慢も最高潮でしたとさ。
評価はC−。

美濃路殺人悲愁 (光文社文庫)

美濃路殺人悲愁 (光文社文庫)

*1:この作品以降は文庫に落としてもらえてないみたい。可哀想w