借り物です。最近借りてばっかり。
大御所、ですよね? さすがの高品質でした。3巻完結はもったいない。
まずタイトルがいいよね。声に出して読みたくなる…「かの人や月」。
で、そんなたおやかなタイトルからは想像し難い、コミカルな大家族コメディです。祖父母に両親、一男二女。子どもたちの恋愛模様は少女マンガ的にラヴい要素だけど、そのどれもが結局は根本にある「家族」を照射している。すごく素敵なホーム・ドラマ。
ひろのと深町のラヴは、おそらくメインだっただろうになんだか性急に感じられてしまった。まあ逆にひろののキャラは引き立てられているようにも思ったけど。しかしこうして読んでみても、『君に届け』パターンは割と使われてきたものなんだなあ、と。あのマンガの新鮮さはやっぱり爽子のキャラだよね。まあひろのも、深町の実家でのリアクションは素敵だったよ。んでも家族模様を照射する恋愛ネタの当て馬に使い捨てられた空見ってキャラはかわいそうだったね…もっと長く続けば女子大生として再登場したんだろうけどな。
最も好感を持ったのは、冷酷なお兄ちゃんキャラ、顕の恋愛模様でした。予定調和を拒否して優れた翻弄だし、吉野家→夜景の見えるレストランの流れが見事すぎるw まあ、意外とこんなもんかもしれないよね。
煩悩丸出しのじいちゃんばあちゃんも素敵だった。
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