小田扉『前夜祭』講談社モーニングKC

三か月連続刊行の掉尾。
表題の中編と、短編詰め合わせの作品集。
表題作は、生徒に疎んじられているある高校の学園祭、その名も「泥祭」の実行委員会を描く、青春文芸に寄った作品。ギャグは抑えめだけど、『ともお』のケリ子がそのまま女子高生になったようなチリのキャラクタと、「泥祭」のシュールな「面白くなさげ」な感じが楽しい。添木さんもいい味出してるし、ラストの余韻もさすが小田扉です。
その他短編は、「ワタ毛男」や「もっとつめてみて!!」といった、『江豆町』系の不思議な世界観を持つ作品がよかった。タイトルからだと、まったくストーリーが想像できまいw

前夜祭 (モーニング KC)

前夜祭 (モーニング KC)