『容疑者Xの献身』

@みなとみらい109
大きな劇場に家族連れがたくさん。これが月9の威力、フジテレビ映画商法かっ!
ろくなもんじゃねえなと思いながら、映画には満足しました。本来至上のストイシズムで書かれた倒叙本格であり、雪山だの爆発だの無駄な特効を追加してまでスクリーンに映し出す意味はカケラも見出せませんでしたが(先月『パコ』観たから特に)、原作の完璧なプロットは忠実に写し取られております。原作発表当時は「本格」議論が喧しかったこともあり、初読時の感想もそこに絞った内容となっていた気がしますが、トリックと、ストーリー表現が見事に合致した、実に質の高いプロット本格だと再認識。
そしてそれをさらに高めているのが堤真一の存在感。シブすぎる。京極堂とか演らせてる場合ちゃうでほんま。もうダンカンの写真撮ってる段階からたまらんものがあったけど、ラストの絶叫表現は、映画が原作を超えた瞬間でしたね。
劇場出る時にオバちゃんが、「主題歌の歌詞がピッタリだった」とかのたまってたけど…。≪愛さなくていいから 遠くで見守ってて≫…? あんたら二時間何を見とったんだ! と問い詰めたい衝動にかられた。*1厭な性格だぜまったく。ホルモンの亮くんを笑えない。

*1:主題歌自体に文句はないよ、別に100%本編の反映である必要はないしね。