"RISING SUN ROCK FESTIVAL 2007 in EZO" (#1)

2007.8.17-19@石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
というわけで行って参りました北海道に。
RIJ2003以来のフェス、今年の夏のメインイベント、レポを書こうと思うのですが、際限なく長くなりそうなので、なるべくシンプルな叙述を心がけたいと思います。
では。
初日はセントレア六時半集合に向けて四時起き。車で相方をピックアップしてから名古屋高速知多横断道路ルートで初セントレア。七時半発の便で新潟経由→新千歳。目的地気温17℃のアナウンスに機内どよめく。39℃から17℃。日本、縦に長し。そして、17℃どころの話ではないことはこの日の内に知れる。
新千歳空港着後、ツアーのシャトルバスで会場直行。北国独特の街の風合に、どことないアンニュイとノスタルジィを憶えつつ。一時間そこらで会場着、入場を待つ人の群にもまた、懐かしい闘争心。
一時間そこらの待ち時間で入場、しかし突然列が崩壊してグダグダになったり(あれ柵作らんとあかんわ)、スタッフがややテンパり気味だったり運営体制にやや不安が見えたり。これはまた後述。
レジャーサイトにシートを敷き、昼食へ。アーステントの並びのスープカレー選択、大当たり。まあでもこれが最大のアタリだったな…。友人オススメのチーズ入りソーセージとやらも結局見つけられず。食後はブルーハーブのTシャツ買った後、レジャーサイトでまったり開演を待つ。アーステントのホルモン、レッドスターフィールドのSAKEROCK、ムーンサーカスのSPECIAL OTHERSボヘミアンガーデンのつじあやの、とそれぞれのステージに目移りしながらも、最初はやはりメインで迎えようと。
イベンターと環境NGOの前説を経て、メイン…サンステージのトップバッターは…
1. Dragon Ash (15:00-@サンステージ)
ライヴ観るのは初だった。最近のラテンフレーヴァな楽曲にアンセム挟んで、なかなか鉄板のセットリストと見ました。「百合の咲く場所で」から「FANTASISTA」の流れはたまらんかった。CDは持っていながら、ダンサーいるバンドってどうなのよって思ってたけど、単純にかっこよかったね。まったくフェス負けしていない貫禄たっぷりのパフォーマンスはさすがでした。ただちょっと観客少なかった気がしてもったいなかったかも。真裏のホルモンも大人気だっただろうけど*1…皆テント張ってたのかしら。
セットリスト:1.Intro 2.Develop the music 3.Fly 4.Let yourself go,Let myself go 5.Ivory 6.Life goes on 7.Under Age's Song 8.百合の咲く場所で 9.FANTASISTA 10.few lights til night 11.Viva la revolution
まったり鑑賞後、アーステントへ移動。レッドスターフィールドのハナレグミを捨てての目的は…
2. LOST IN TIME (16:20-@アーステント)
アース行く途中、何人ものずぶ濡れのお客さんとすれ違って。ホルモンではどんな地獄絵図が繰り広げられたのかと想像しながら、着いてみれば落ち着いたアーステント。
海北はサウンドチェックの段階から客煽ってたけど、一度ハケていざ開演となったらやはり緊張感が違ってた。
てかね。
単純な比較はできないにせよ、この日の個人的なベストアクトはロストだった。演奏中ずっと、涙が溢れるのを堪えて喉がヒクヒクいってた。それ位、海北の声の訴求力は底知れなかった。
ライヴはいいよってずっと聞いてて、でもずっと機会がなくて、音源は聴いてたけど結局『群青』を越える感興は得られずにいて、という状況で観た初めてのライヴだったのだけど。これはもう絶対、今後のライヴは見逃せねえ。
やはりこのバンドの最大の武器は海北の「声」である。音源ではそのエモさが前面に出て鼻につく部分もあるのだけれど、生で感じ取れるその切迫感と熱量は問答無用に感動的だった。「旅立ち前夜」や、「海は今」*2といった曲は、ライヴでなければその真価は絶対に伝わらないだろうし、確かにこの声を、この唄を支えるには、今のような厚みのある音でなければならないだろう。このバンドが辿った変遷を、初めて納得することにもなった。暑苦しいMCも必然と感じられたり。凡百の「エモ」を吹き飛ばす、その極北の存在感。
5年以上聴いてるバンドが、このフェスでの最大の発見だったという話。
セットリスト:1.旅立ち前夜 2.約束 3.列車 4.26 5.ココロノウタ 6.海は今 7.手紙
終演後、後ろから人の群。後方に押し流されながらも、ひと目だけでも、と踏み止まったのは…
3. 木村カエラ (17:30-@アーステント)
…に関しては、アーステントが溢れ返って落ち着いて聴ける状況になかったので、人の合間からお姿をチラ拝みして二曲目「TREE CLIMBERS」で退避。「リルラリルハ」や「Magic Music」もやったらしいけど、なにより「BEAT」を聴けなかったのが惜しまれる。特に低音域の声のかっこよさは二曲だけ聴いてもやはりハンパなかったので。
メインで全然いけたと思うんだけど、彼女をテントに押しやったさすがの大御所は…
4. 井上陽水 (17:40-@サンステージ)
アース出て漫然と歩いてたら、「アジアの純真」で大盛り上がりの歓声が聴こえてきたので陣地に帰還。
RIJで聴いた「島唄」に最も感じたのだけど、やはり国民的名曲を持ってるアーティストの、フェスでの破壊力には凄いものがあるなあと。「少年時代」や「夢の中へ」にもやはりそれを感じたのですが、*3この人の場合はラストを「傘がない」でシメるあたりがさすがのラディカリズムやなあと思いました。それがそれで定番なのだろう。
セットリスト:1.アジアの純真 2.東へ西へ 3.MAKE-UP SHADOW 4.リバーサイドホテル 5.三日月(絢香カバー) 6.少年時代 7.長い猫 8.氷の世界 9.最後のニュース 10.夢の中へ 11.傘がない
結局最後まで観て。その後はケバブサンドなどをパクつきつつ、クロマニヨンズを「チン! パン! (間) マン!」とか憶えたてのフレーズを呟きながら横目にしつつ、レッドスターのソウルフラワーがぎっしりの客をやんやと躍らせてるのを横目にしつつ、といった感じで会場散策。
この時点でジャージ羽織ってたんだけど、そんなもんじゃ防ぎきれない寒さにビビり気味。翌日は徹夜だし…ということでコールマンのブランケット購入。しかしなによりこの後のダンス天国をあっためたのは、レッドスターの並びのカフェで入れたホットワインだった。
いい気持ちで陣地帰還。そのまま高いテンションでスタンディングゾーンに向かう。大量のキッズに混じって迎えたのは…
5. ELLEGARDEN (20:20-@サンステージ)
モッシュの前線まではいかなかったけど、その場で跳ねまくった。楽曲の性能の高さは音源から充分感じ取れたけど、生で初めて観て感じたのは細美の「ロックヒーロー」としての天性だった。簡にして要を得たMCのうまさ、キッズに示す信頼の距離感、立ち振る舞いの端々に覗かせる「少年性」、それらが彼をロックスターよりは身近なヒーローとしてステージに映えさせ、それが楽曲にさらなる力を与えていたと思う。
アゲアゲの英語曲と、切実なメッセージを発する日本語曲とのバランスも素晴らしく、エモーショナル、あるいはメロディック・コアのバンドの理想形が示されていたと思う。
…というのは後付けで、基本的にはずっと踊ってた。
セットリスト:1.Supernova 2.Gunpowder Valentine 3.Marry Me 4.Fire Cracker 5.Alternative Plans 6.Space Sonic 7.No.13 8.虹 9.風の日 10.Salamander 11.Missing 12.I hate it 13.ジターバグ 14.Red Hot 15.Make A Wish
しかしエルレの次がこのバンドってのはなかなか粋な組み合わせだなあ。細美もMCで思い入れたっぷりだったし。
ということでサンステージ初日のトリ…
6. KEMURI (21:50-@サンステージ)
レジャーゾーンに戻って、その場で踊り狂いました。クアトロの時はまったく聴いたことがなかったので様子見でしたが、今回はそん時聴いた曲もあったしホットワインが全然キいてたので。
しかし一番寒さを忘れさせてくれたのが、翌日スカパラも言ってた「日本一のスカバンド」のアツい演奏だったことは間違いのないところでしたね。とてもとても楽しかったです。
ホテルへのシャトルバスの都合で、数曲残して撤退。後ろ髪を引かれまくりでしたが。
ホテル着は0:00。皇族御用達らしい無駄に高級なホテルで、泥のように睡眠。

…さて、キリのいいところで次回に続く。

*1:アーティストグッズでは一番行列長かったし。

*2:「ヨーソロー!」でコール&レスポンス! 長渕か! つってヒくよ、普通は。

*3:その上「三日月」とか演ったからね。