ネタバレ一応注意。
シリーズ第二弾。
何度も云ってることだけど、やっぱりコミカルなテイストの方が断然巧いと思う。シリーズの「お約束」の要素と、短篇各話の「バラエティ」が絶妙のバランスで、安心してどっぷり楽しめるユーモア・ミステリとして仕上がっていると思います。まあ各々のネタは小粒ではありますが、眼目はそんなところにはないでしょう。
「ただ、これだけは言えますよ。恋をしたら、今までの自分は壊れます。確実にね。それがどうしても嫌ならば、恋をしないことです。でもそれは、自分に嘘をつくことになる――。どちらにしても、恋をした瞬間から、世界は不可逆的に進みます。つまり、もう後戻りはできないんです。ただ、その人が、どちらの道を選ぶかという問題が残されているだけでね」
(157p)
なんてあまーい台詞も素敵な「你好、中国語翻訳」が個人的にはお気に入り。
作品の評価はB。
- 作者: 高田崇史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/16
- メディア: 文庫
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (13件) を見る